*・*・* 初音ミク
ナイルの奥から 年老いたワニが
退屈しのぎ 海へやって来た
真夏の海は のどかに波打ち
ワニの心を 幸せに満たした
ある日の昼下がり 可愛いタコが
ワニの目の前で 踊って見せた
砂漠に日が落ち
星が瞬く そのまま二人
切ない 恋の道
名前も知らない 雪降りだけど
胸がときめく 恋の祭りよ
故郷忘れて 手に手を取って
今日限りの 甘い生活
沖にはまどろむ サンゴの寝床は
沖にはまどろむ サンゴの寝床は
沖にはまどろむ サンゴの寝床は
沖にはひそかに 苦しみ悩む
食べても食べても ぶつぼなお腹
思わず見つめる 恋人の手と足
はぁ惜しみなく
愛は奪うもの ああ惜しみなく 愛は奪うもの
それは優しさ それは苦しみ 愛に目覚めた タコはささやく
あなたがそんなに望むのならば どうぞ一本食べてもいいわ
月陰 恋の宴よ 後には戻れぬ 与える喜び
いつしか いつしか 十日が過ぎて 愛しの恋人は 哀れな姿よ
ああ 惜しみなく 愛は奪うもの ああ惜しみなく 愛は奪うもの
振り向くことさえ タコは叶わぬ 涙をころえて けなげな微笑 愛のゆきつけ
定めのままに あなたに私の すべてを
あげるわ
憂いは尽きない 南の海よ 二人がひとつに 溶けあった後には
なぜだか なぜだか 孤独な世界 何は生きてゆく望みも
なくした
ああ 悲しみは何よどこへ行く ああああ 悲しみは何よどこへ行く
ああ 悲しみは何よどこへ行く ああああ 悲しみは何よどこへ行く
ワニの声 羽ばたず
ワニの声 羽ばたず