柔らかな午後に僕は
遅い朝食を
一かけらのパンとコーヒーで
思い描いてた僕は今ここにはいなくて
ただ気だるさ
眉のように
体を包んでるんだ このところ
崩れがちだった朝にも
めいてく理由はあるんだけど
何よりあまりに僕が変われないでいたこと
それに慣れてた自分が
やだったんだ
テーブルに落ちた午後の日差しは
手のひらでそっと触れると
暖かくて冷めてしまった僕の情熱を温めるには
それだけで十分な気がした
ああ
ああ
と息を吐いて
コーヒーの中の自分を見るんだ
ああああ
何かを始めるのに遅すぎる
なんてないよね
やわらかな午後に僕は遅い朝食を
飲みかけのままのコ
ーヒーは
まるでこれからも僕について回るような
億分な苦い後味を喉の奥に残すけど
やがて潤む西の空の向こうに
辿り着ける答えがあるかもしれないね
だとしたら明日吹く風の中に一人僕は
迷わず行けるのかな
例えばドアはいつでも
僕の前に開いていたんだろう
でも目を背けたまま
怯えてたのは
自分なんだよ
光の奥に今までの僕を脱ぎ捨てられたら
笑顔始めるのに遅すぎるなんてないから
ないから