幻でもいい 夜よ急がないで
夜空へと 島模様の花火
モザイクのよう 開いては流れてく
テーブルを テラスへ持ち出して
ワインの瓶と グラスだけ 確保したよ
仲間たちは ちりじりに
港へと 繰り出したよ
身体が半分 泳いでいるよ
どこか異国へと 紛れたよ
スタンフィスト 絹のような
この夜の
空気を 取り消す
セレナーデにする
ベネチアの色 ガラスのように
赤く燃えてく
二人の恋の目次は
幻でも上出来さ
月明かり まるで魔術
二人は揺れて
ゴンドラみたいさ
楽団揃えた
船も通るよ
ダンス 踊る君は
憧れの女優で
身のこなし
とても優雅だよ
このままで
夜よ急がないで
夢の一部に
なってしまうの
なんてもったいないから
はやかな朝過ぎるから