summer
溶け出してしまいそうな体
I wonder
本当の自分なんていない
首筋に
梅雨の残響
10
トンもの水が頭上に溜まる初夏の頃
熱に浸るそんな文字通りの午後
ねえ話しかけてみたい
僕に
何ができるというの
千ちいさな点じゃない
零れそうな
空にきたの
運命を
誰
かに向けたのに
自分
に言ってた
In my world
ここにいる意味はまだ見えない
消えてゆく
春の残像
数え切れぬほどの水
滴で
空はまるで宗教か
なんて歪で綺麗なものだろうそれを雨と呼ぶことにした
子供たちは雨に踊る
僕はそれを見ている
だってそこにいたんじゃない
水溜りに
映る姿を踏んで壊した
俯瞰する
空の目は
僕らのことを雨粒より小さく映して
僕は言うよ空に僕らは世界になるよ
もう怖いものなんてない
世界は
形を持たないの
小さな天でいい
雨粒も
やがて溶けるよ
水の星や