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V.A
Niina

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その椅子は木でできた 丈夫な椅子
焦げ茶色のクッション 木彫り花模様 肘掛け
背もたれの両端には 小さな赤い石
それはそれは美しい 木の椅子だった
この椅子を作ったのは 椅子職人のおじさん
曲がった腰
慣れた手つき
鋭い目
出来上がった椅子が あんまり
美しかったので
死んだ妻の名前を こっそり入れたのさ
店先に置いた椅子は すぐに客の目に留まり
やってくる客についついじいさん 売り物じゃないという
何人目かの客が来て しばらく話し
じいさんはついに言った 売りましょうと
椅子は大きな屋敷の 大きな広間に置かれた
舞い泳がまぬ音楽と 夢のようなダンスの日々
主人はいつも椅子の前に座り 椅子にはいつも美しいドレスの
女が腰掛けた
時は砂のように流れ 屋敷は古びてゆく
主人が椅子だけを眺める日々が続
いた
美しいあのドレスの女は現れなかった
音楽は止み主人は立ち上が
った ある朝椅子はたくさんの家具とトラックに乗った
椅子は海を渡る旅をした
揺れる揺れる船の底
粗い波の音
夜更けにかすかに聞こえる ピアノのワルツ
少しだけくたびれた
椅子を乗せて
旅を終えた椅子は一人暮らしの老婦人のもとへ
いつもきちんとしたみなり パンを上手に焼く
飼っている猫は灰色の老猫で
椅子の上に丸まって婦人の話をよく聞いた
話はもっぱら夫の話 もう十年もあちこち旅をしねる
愛しい人の手紙を少女のように猫に聞かせる
婦人の足が悪くなり 干がなベッドで横になる
瓦庭にはいつも椅子と灰色猫
何度も同じ手紙を大事に大事に読み返す
よく晴れた昼下がり 眠る婦人の枕元 一人の男が現れた
古びた椅子にすばり 古びた婦人の手を握り
そして眠る婦人
に そっと口づけしたのさ
猫はななあ 泣
いていた
古道具屋の暗い部屋でも 椅子は人の目を引いた
眼鏡主人は丁寧に椅子の傷を取り 肩を直した
クッションはここで赤い茶色に 張り替えられた
椅子は始めたばかりの 小さなカフェの窓辺
若い夫婦はよく働き 椅子はいつもピカピカ
その
年
妻は子供を宿し
夫婦は抱き合って喜んだ
すり切れたが 小さな赤い石はきちんと二つ光ってる
今ではもう五歳になった 娘はやんちゃないたずら子
椅子の下 海底コッコ 思わず目を輝かす
何か掘ってあるよ 母さんねえ素敵だわ
きっとこの椅子の名前だわ 私と同じ名前なので
カフェの常連 大きなお尻
夫婦の笑い声
喧嘩の声
眼鏡主人の咳払い
埃っぽい古道具屋
老婦人のお話
猫のしっぽ
現れた男の涙
揺れる船の底
波の音
ピアノのワルツ 大広間の音楽
絹のドレス
男の眼差し
ショーウィンドウの前
行き交う人々
クズの匂い 力強い手のひら
しわがれた声
ニーナ
次の日娘が
目を覚ますと
椅子は足が壊
れて
窓辺に転がっていた
その椅子を作ったのは 椅子職人のじさん
曲がった腰
慣れた手つき
鋭い目
出来上がった椅子が あんまり美しかったので
死んだ妻の名前を こっそり入れたのさ
焦げ茶色のクッション 木彫り花模様 肘掛け
背もたれの両端には 小さな赤い石
それはそれは美しい 木の椅子だった
この椅子を作ったのは 椅子職人のおじさん
曲がった腰
慣れた手つき
鋭い目
出来上がった椅子が あんまり
美しかったので
死んだ妻の名前を こっそり入れたのさ
店先に置いた椅子は すぐに客の目に留まり
やってくる客についついじいさん 売り物じゃないという
何人目かの客が来て しばらく話し
じいさんはついに言った 売りましょうと
椅子は大きな屋敷の 大きな広間に置かれた
舞い泳がまぬ音楽と 夢のようなダンスの日々
主人はいつも椅子の前に座り 椅子にはいつも美しいドレスの
女が腰掛けた
時は砂のように流れ 屋敷は古びてゆく
主人が椅子だけを眺める日々が続
いた
美しいあのドレスの女は現れなかった
音楽は止み主人は立ち上が
った ある朝椅子はたくさんの家具とトラックに乗った
椅子は海を渡る旅をした
揺れる揺れる船の底
粗い波の音
夜更けにかすかに聞こえる ピアノのワルツ
少しだけくたびれた
椅子を乗せて
旅を終えた椅子は一人暮らしの老婦人のもとへ
いつもきちんとしたみなり パンを上手に焼く
飼っている猫は灰色の老猫で
椅子の上に丸まって婦人の話をよく聞いた
話はもっぱら夫の話 もう十年もあちこち旅をしねる
愛しい人の手紙を少女のように猫に聞かせる
婦人の足が悪くなり 干がなベッドで横になる
瓦庭にはいつも椅子と灰色猫
何度も同じ手紙を大事に大事に読み返す
よく晴れた昼下がり 眠る婦人の枕元 一人の男が現れた
古びた椅子にすばり 古びた婦人の手を握り
そして眠る婦人
に そっと口づけしたのさ
猫はななあ 泣
いていた
古道具屋の暗い部屋でも 椅子は人の目を引いた
眼鏡主人は丁寧に椅子の傷を取り 肩を直した
クッションはここで赤い茶色に 張り替えられた
椅子は始めたばかりの 小さなカフェの窓辺
若い夫婦はよく働き 椅子はいつもピカピカ
その
年
妻は子供を宿し
夫婦は抱き合って喜んだ
すり切れたが 小さな赤い石はきちんと二つ光ってる
今ではもう五歳になった 娘はやんちゃないたずら子
椅子の下 海底コッコ 思わず目を輝かす
何か掘ってあるよ 母さんねえ素敵だわ
きっとこの椅子の名前だわ 私と同じ名前なので
カフェの常連 大きなお尻
夫婦の笑い声
喧嘩の声
眼鏡主人の咳払い
埃っぽい古道具屋
老婦人のお話
猫のしっぽ
現れた男の涙
揺れる船の底
波の音
ピアノのワルツ 大広間の音楽
絹のドレス
男の眼差し
ショーウィンドウの前
行き交う人々
クズの匂い 力強い手のひら
しわがれた声
ニーナ
次の日娘が
目を覚ますと
椅子は足が壊
れて
窓辺に転がっていた
その椅子を作ったのは 椅子職人のじさん
曲がった腰
慣れた手つき
鋭い目
出来上がった椅子が あんまり美しかったので
死んだ妻の名前を こっそり入れたのさ
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